fc2ブログ

記事一覧

短編シナリオ集「山の手ジュベナイル 中2編」 第二話『かかあ天下分け目の関ヶ原』


ふたり語り

小笠原俊哉(『僕と僕らのおはなし』主人公、24歳)と筆者と―


俊哉「はい。思春期ど真ん中、大まじめにバカをやる少年少女の物語集、『山の手ジュベナイル 中2編』。
  今回は第二話の公開です。よろしくお願いします」
顕太「はい。よろしくお願いします」
俊哉「今回はまた、面白いタイトルですね。『かかあ天下分け目の関ヶ原』。
  かかあ天下が大合戦を繰り広げるという、壮大なのか、チープなのか、
  よく分からないイメージですが(笑)」
顕太「ははは。確かに。仰る通り、かかあ天下の家庭に訪れた世紀の大一番。
  運命の一戦を描いたのがこの作品です」
俊哉「おお。壮大な方なんですね」
顕太「いや、大袈裟に盛りました(笑)
  実際は、三世代同居している家庭の姑さんとお嫁さんとの対立を描いた
  小さな小さなスケールのお話です」
俊哉「あはは。日本地図を俯瞰した所から一気にズームアップしたみたいな寄り方ですね。
  その寄った場所が山の手辺りということで」
顕太「ええ。その家庭というのが、俊哉君のお友達の泰人君の家庭です」
俊哉「泰人。ええ、シリーズ前回の第一話『ナップザック恋慕』で行動を共にした泰人ですね」
顕太「はい。その泰人君とご家族とのお話です。ある出来事を巡って対立する泰人君のおばあちゃんとお母さん。
  関ヶ原の戦いよろしく、天下を分ける、おおいくさ。
  それに翻弄されるおじいちゃんとお父さん。その間に立つ泰人君もまた、葛藤に苛まれるという、
  ハラハラドキドキ、手に汗握る対決の物語です」
俊哉「ははは。優しい男ですからね、泰人は。悲しいほど板挟みがよく似合ってしまう男。
  気の良いヤツなんです。人の心の良い部分しか見ませんしね、あいつは」
顕太「そうですね。お父さんやおじいさんを見ればそれもよく分かるんじゃないですかね」
俊哉「ええ。まったく(笑)
  だからこそ、自分を鍛えようと、彼の実家は家業をやってるんですけど、
  そこに就職するんじゃなくて、外の会社に就職して、凄い頑張ってるようです。
  以前はよく飲みに行っていたんですけど、最近はほとんど行けてないですね。
  ホントに苦しくなったら連絡してくるとは思いますけど、その前に僕もしっかり頑張らないと」
顕太「俊哉君の方から連絡したっていいのに」
俊哉「そうなんですけどね」
顕太「なにか良い報告ができればいいですね。公私ともに」
俊哉「ははは。ねえー。仰る通り。はい、頑張ります。いつだって全力勝負で、
  天下の分け目だろうが、もみあげだろうが、刈り取って、勝ち取ってやりますよ!」
顕太「ははは。ちょっと何言ってるかよく分かんないですけど」
俊哉「あはは。まー頑張ります! ってことです(笑) 目指せ天下統一! って感じで。
  では、参りましょう。『山の手ジュベナイル 中2編』。第二話『かかあ天下分け目の関ヶ原』。
  どうぞご覧ください」
(俊哉「ここで、法螺貝の音入ります(笑)」)

短編シナリオ集「山の手ジュベナイル 中2編」 第二話『かかあ天下分け目の関ヶ原』
36文字
マガブロ画像:0枚
マガブロ動画:0
マガブロを購入する
関連記事

プロフィール

Kenta.K

Author:Kenta.K
1979年、東京生まれ。著述家。